なかなか出ない便秘はどこに溜まるの?
2016/02/01
便秘のとき、便はどこへ?!
お腹が空いたら食べ物を食べ、食べたら出す。
とてもシンプルなことですが、こんな当たり前のことがうまくいかなくなるのが、便秘です。
数日ならまだしも、1〜2週間に渡って便秘状態が続いてしまう人も中にはいるでしょう。
そんなとき、一体便はどこに溜まっているのだろう?と、疑問に思うことはないですか?
本当にお腹の中に溜まっているの?どのように?
そんな「便の行方」について、みていきましょう。
便を作るのは大腸
口から入った食べ物は、食道を通り胃に入り、消化液と混ざり合いながら消化されていきます。その後小腸へ送られ、酵素によりさらに分解・吸収が進められます。
そして、吸収の終わったいわゆる「残りカス」が、大腸へと送られます。
大腸の役割は、ズバリ「便を作ること」。
大腸に入ってすぐの残りカスは、まだドロドロの液状ですが、大腸を通っていく間に水分や残りの栄養素が吸収され、だんだん固形の便となっていきます。
大腸の長さは、約1.5m。
お腹の中で、「の」の字を描くように収まっています。
大腸を細かく分けると、「上行結腸」「横行結腸」「下行結腸」「S状結腸」「直腸」「肛門」となります。
便を出すのも大腸
大腸が健康な状態であれば、食べ物が胃に入ると、「胃・結腸反射」が起こり、ぜん動運動が活発になり、便が直腸へと送られます。
便が直腸へ到達すると、今度は「排便反射」が起こり、脳へ「便を出せ!」という指令を送ります。
これが便意となり、肛門を開くことで、排便が完了します。
しかし、何らかの原因でこの反射が弱まり便意が起こりにくかったり、ぜん動運動そのものが鈍ってしまったりして、便秘になってしまうのです。
便が溜まるのも大腸
便秘になると、便の多くはS状結腸や直腸付近に溜まります。
溜まっている間に、便中の水分はどんどん吸収され、カチコチに硬くなり、より排泄されにくくなってしまうという悪循環に陥ってしまいます。
溜まった便は、腸内で腐敗し、有毒物質を発生します。
これが腸内細菌のバランスを崩し、病気の元となってしまうことも。
便秘は、多くが生活習慣の乱れが原因となることが多いものです。
便秘にならない生活をしましょう
快食・快便は健康のバロメーターと言われています。
食物繊維や乳酸菌を多くとれる食事にしたり、適度な運動を心がける、睡眠時間をしっかり確保するなどの生活習慣の見直しをし、できるだけ便秘にならないよう気をつけましょう。
長く溜めてしまうと、どんどん硬くなりますます出しにくくなってしまいます。
どうしても排便がない場合は、医療機関を受診するなど、早めに対処するようにしましょう。