お腹に優しいのは冷たい牛乳?それとも温かい牛乳?
便秘に牛乳、本当に効くの?
健康な毎日を送りたい・・・
そんなとき、自分が健康か不健康かを判断する一つのサインが「便通」ではないでしょうか。
今や便秘は、とても多くの人が抱えている悩みだと言われています。
特に女性に多く、健康面でも美容面でも、便秘がもたらす悪影響に困っている人は少なくありません。
そんな便秘に「牛乳が効く!」という話を聞いたことはありませんか?
お腹の調子を整えてくれる牛乳。飲み方として、冷たいほうがいいのか、温かいほうがいいのか、どちらがお腹に優しいのでしょうか?
冷たい牛乳が効くワケ
「朝の目覚めに冷たい牛乳を一杯飲めば便秘が治る」。
これは有名な話ですが、実際はどうなのでしょうか。
まず、わたしたちが寝ている間は、腸の活動も休止状態にあります。
そして起床後、朝食を食べることで、反射的に便意を感じるようになっているのです。
この反射を「胃・結腸反射」といいます。この反射を起こすために、「目覚めに一杯の牛乳」が役立つというわけです。
特に冷たい牛乳は、胃・結腸反射を起こしやすくします。
つまり、目覚めの牛乳が便秘解消に役立つというのは本当の話。
また、牛乳に含まれる乳糖(ラクトース)という糖質が、小腸では吸収されにくい性質をもつため、これが大腸を刺激することで腸の働きを活発にする作用もあります。
だけど、牛乳はお腹を壊す人も
ただ、「牛乳を飲むとお腹がゴロゴロする」という人も、実は多いもの。
これは、乳糖を分解する酵素が少なかったり、働きが弱い体質によく起こり、「乳糖不耐症」呼ばれます。
乳糖不耐症の人は、牛乳を飲むと下痢を起こしてしまうので、ある意味では「便秘解消」ということはできますが、下痢は腸に大きな負担をかけ、健康に良いものではありません。
温めて飲むことで、ゴロゴロ防止
乳糖不耐症の場合は、牛乳を温めて飲むと、その症状が出にくいとされています。
軽度の場合は、ホットミルクにすれば、お腹を壊すことなく飲むことができます。
冷たい牛乳が飲める人でも、お腹を温めより腸の働きをよくするのは温めた牛乳。お腹のことを意識するのなら、温めて飲むことをおすすめします。
沸騰させるほど温めてしまうと、表面に膜ができてしまうので、これが苦手な人は60度ほどまでで加熱をとめると、膜を作らずにホットミルクを飲めるので試してみてください。
牛乳を上手に飲んで、健康な毎日を
牛乳は、タンパク質やカルシウムを多く含む、栄養満点の食材です。
牛乳でお腹を壊してしまいがちの人も、温めて飲んだり、シチューなどの料理に使って、上手に取り入れ欲しいもの。
牛乳に含まれる乳糖は、腸内で善玉菌の「えさ」になり、善玉菌を増やし腸の健康を助ける働きもあるのです。
子どもの頃は、給食で毎日のように飲んでいた牛乳も、大人になると意外と飲む機会が減ってしまうこともありますが、積極的に飲むようにしたいですね。