食物繊維をとりすぎるとお腹にガスがたまるという話
2016/02/01
便秘に食物繊維?!良い?悪い?
便秘といえば、食物繊維!
というわけで、食物繊維を多く含む食材を、積極的に食べている人も多いはず。
でも、ちょっと待って!便秘はそんなに単純なものなの?
いえ、実は食物繊維のとりすぎが、便秘を悪化させてしまうこともあるのです!
何の疑いもなく食物繊維を摂りすぎてしまっている人は注意が必要!
実はガスの元となってしまう食物繊維
食物繊維といえば、健康に良いイメージがあるかと思います。
食物繊維は消化されずに腸へ送られるので、それが腸の刺激となったり、老廃物の排泄に役立つと言われています。
しかし、過剰摂取してしまうと、食物繊維は腸にたまった状態になってしまい、これが発酵することでガスを発生させやすくなってしまうのです。
さつまいもを食べると、おならが良く出るというのは、このことから。
また、腸内細菌には善玉菌と悪玉菌がありますが、食物繊維は悪玉菌のエサにもなってしまうのです。
悪玉菌も、ガスなど有害物質を発生させるので、お腹が張ったり痛みを感じたりしてしまいます。
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維に注意
そもそも、食物繊維と一口にいっても、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維に分けられます。
これらの違いは、読んで字のごとくですが、「水に溶けるか、溶けないか」です。
水に溶ける水溶性食物繊維は、消化された食品の水分で溶け、便を柔らかくするので便秘解消効果が高いとされています。
海藻類や、オクラなどのねばねばが水溶性食物繊維です。
反対に、水に溶けない不溶性食物繊維は、腸の刺激にはなるので適量ならばこれも便秘解消効果があるのですが、摂りすぎると便が硬くなり、出口である肛門付近を塞いでしまい、ひどい便秘になってしまうこともあるのです。
ガスを発生させやすいのも、この不溶性食物繊維。
芋類やごぼう、小麦ふすま、大豆などに多く含まれます。
トータルバランスで便秘予防を!
このように、便秘だからといって、やみくもに食物繊維を過剰に摂取するのは注意が必要です。何事も「ほどほど」が良いものです。
また、便秘にも種類があり、原因は人それぞれで一概に「これがいい!」とは言えないのです。
ただ、腸内環境を整えることはやはり大切。
乳酸菌などを多く含む食事を心がけるのは有効と言えるでしょう。
また、排泄は自律神経の副交感神経が支配しています。
副交感神経は、リラックスしているときにこそ働きが活発になります。
しっかり睡眠をとり、ストレスのない生活を送ることも、便秘解消へとつながります。
便秘は、食事や生活習慣など、さまざまな要因でなってしまうので、一つだけの対処法ではなかなか効果が得られないもの。
トータルバランスで、予防していきましょう。